病院からのお知らせ
過去のメディア情報(~2004年度)
- 1992年8月8日号 週刊現代
- 1994年6月5日号 サンデー毎日
- 1999年12月発行 もっと知りたい京都の病院40(2000年版)
- 2001年4月発行 もっと知りたい京都の病院(2001年度版)
- 2001年4月発行 もっと知りたい京都の整形外科(2001年度版)
- 2002年1月6日(日)京都新聞
- 2003年10月発行 もっと知りたい京都の病院(2003年版)
1992年8月8日号 週刊現代
「日本の名医」200人の画期的治療の成果~やっかいな持病を癒す「60人」の最新データ~
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山下文治院長(当時)が「リウマチ」の科において日本の医師6名のうちの1名として紹介されました。
1994年6月5日号 サンデー毎日
山下文治院長(当時)が「お医者さんが診てもらいたい京都府の整形外科」4名のうちの1名として紹介されました。
1999年12月発行 もっと知りたい京都の病院40(2000年版)
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変形性股関節症
関節は骨の表面にある軟骨同士が滑らかに滑って動きます。足の付け根にある股関節は球形の大腿骨頭と骨盤の寛骨臼から形成されています。
変形性股関節症は関節の軟骨や骨の変形を生じて歩行などの日常生活動作に障害を起こしてくる病気です。関節の変形は、乳児期の先天性股関節脱臼や臼蓋形成不全などの病気で関節適合性の悪い状態が続いていると起こってきます。
しかし、明らかな原因がない場合もあります。中年以隆の女性に多くみられるので注意が必要です。症状
股関節周辺に痛みを生じ、関節の動きが悪くなってきます。立ち居振る舞い、歩行などの日常生活動作に支障をきたすようになります。
治療
変形の進行段階によって異なってきます。基本的には、
- 股関節にかかる負担を滅らす。すなわち、体重を減らす、杖を使用する、重いものを持って長時間歩く動作を避けることによって負担を少なくします。
- 股関節周囲筋の筋力を強くします。
- 股関節の動きが悪くならないように訓練します。
- 強い痛みに対しては鎮痛消炎剤の投与、電気治療、温熱療法などを行います。
2,3は、リハビリテーションが必要ですが、プールでの歩行や水泳は自分でできる運動です。
手術療法には、進行の程度によって、臼蓋形成術、骨盤骨切り術、大腿骨骨切り術、人工骨頭置換術、人工関節置換術などがあります。腱鞘炎
腱の周囲には腱鞘があり、この中を腱が通っています。指を届伸すると腱は腱鞘というトンネルの中を滑らかに移動します。
使い過ぎにより、腱鞘に炎症を生じるのが腱鞘炎です。中年以降の女性に好発します。関節リウマチが腱鞘炎から始まることもあります。
この場合には数本の指あるいは両手の指に起こります。血液検査を行い、治療しながら経過を観察していく必要があります。症状
指を動かすと痛みを生じ、指が曲がったまま伸びなくなったり、あるいは指が屈曲できなくなります。
屈曲した指を無埋に伸ばすと痛みとともにひっかかりがとれて指がパチンと伸びます。この状態をばね指(弾発指)といいます。ばね指は親指によく起こりますが、その他のどの指にも起こります。
手のひらの指の付け根を圧迫すると痛みを感じたり、腫れているのがわかります。
また、親指の伸筋腱や外転筋腱の腱鞘炎では手関節の親指側に腫れや痛みが出ます。親指を中に入れて拳をつくると手関節の親指側に痛みが出ます。治療
治療は、指をあまり使わないようにすること、このために数日間シーネ固定をすることもあります。局所にステロイド剤を注射すると数日で症状は消失します。
しかし、しばらくすると再発してくることもあります。ステロイド剤の注射で症状のとれない場合は手術を行います。局所麻酔で腱鞘を切開、切除します。簡単な手術ですので外来で行えます。
2001年4月発行 もっと知りたい京都の病院(2001年度版)
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スポーツ障害、椎間板ヘルニア、膝・股の人工手術を年間多数こなすなど整形外科に特色
リウマチ患者は400人以上、治療・看護・リハビリの三位一体で取り組むスポーツ認定医の山下院長
京都下鴨病院は、北大路通の高野川に架かる高野橋西詰めに位置する。目の前に高野川のせせらぎが流れ、梅雨時には蛍が飛び交う、実に静かな環境に恵まれている。1996年7月に船越病院から、京都下鴨病院に名称を変更した。ベッド数は58。入院患者のほとんどが整形外科領域で、そのほかに外科、内科の入院患者が常時10人前後受け入れている。
山下文治院長は、スポーツ認定医(通称スポーツ・ドクター)。医師免許取得者が、日本整形外科学会などの認定を受けるもので、山下院長は、3つの団体の認定医師だが、現在は日本体育協会の認定医師を務めている。FIFA(国際サッカー連盟)の講習を受け、日本サッカー協会へも係わっている。京都パープルサンガの選手も、練習や試合中の障害で負傷直後に当院でのMRI検査を受けることが多い。
「治療で心がけているのは、どれだけ早く治して復帰させるかです。診断は長年のスポーツ・ドクターとしての経験で、外から見るだけで分かる。初期治療が大事ですね」(山下院長)だそう。障害現場で大切なことは、「負傷直後に圧迫包帯をまく。またアイシングを施す。足の捻挫でも、それをすれば、腫れがぜんぜん違いますから」(山下院長)。人工関節手術、リウマチ治療も症例多く
椎間板へルニアに対しては、通常、安静、腰を引っ張るだけで、7、8割よくなる。同病院では基本的にはその治療をまず施している。手術に至るケースは、症状としては腰部痛、足神経を圧迫するために足に走るときの痛み、足の腫れや親指など筋力が落ちる場合に多い。
そのほか膝半月板、膝の前・後十字靱帯・内・外側側副靱帯損傷。半月板は日常的に手術を行なっている。骨折については、下腿骨折が多い。
スポーツ障害で酪いのは、首、頭の各部位の損傷だ。中でも、脊髄損傷は患者の生命や、その後の社会生活に重大な影響を及ぼすことがある。首の部位での脊髄損傷では、手や足が動かなくなり、腰の部位なら下半身が動かなくなる。手術室は、バイオクリーンルームとして設計されている。手術をした人、していない人にかかわらず、スポーツで障害を受けた患者にはリハビリ訓練を受けてもらう。第一線への復帰や日常生活への戻りが早くなるから。そのために、スポーツ障害の研究を続けている理学療法士6人を配置して、効果的な訓練を行っており、競技者や一般患者からも好評を博している。
診療疾患は、腰痛症、椎間板ヘルニア、脊椎分離症、交通事故などの外傷等、整形外科領域全般にわたる。中でも、膝関節の前十字靭帯、内・外側靭帯損傷といった靭帯断裂の手術例は増加の一途だ。膝や肩関節の傷害を訴える患者が激増。高齢社会・京都の実情を浮き彫りにしている感で、加齢とともに骨が変形し、軟骨の磨減によって、「痛い、歩けない、肩が上がらない」といった症状の摘除を求めて、同病院へ相談・治療に訪れる高齢者の姿は多い。
人工関節手術が効果的で、個々の症状に合わせてチタン、セラミックなどで形成された人工関節を埋め込む。高度な専門技術を要すが、山下院長らによって日常的に手術が施され、100%成功している。
新しい関節に慣れ、円滑に働かせるための可動域訓練、筋力訓練、歩行練習といったリハビリも大切で、しかも高いレベルが要求される。治療・看護・リハビリを三位一体と考えている。痛みがとれ、長時間歩けるようになった患者・家族から感謝されることも多く、関節痛患者にとって大きな福音となっている。人工関節の年間手術例は100例に上り、しかも毎年増えつつある。昨年までの統計で通算手術件数は600例。「患者さんが待っておられると思うと体めません。人工関節の手術を1日2例、間に、膝の前十字靱帯の再建術をすることもある」(山下院長)。
京都下鴨病院のリウマチ患者数は400人でほかの病院に比べて圧倒的に多い。
全国組織のリウマチ患者の会である「リウマチ友の会」の発行誌に、山下院長がリウマチ手術の権威者として登録されており、リウマチ患者・家族の信頼は極めて厚い。
2001年4月発行 もっと知りたい京都の整形外科(2001年度版)
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スポーツ障害の治療・手術を得意
京都下鴨病院の山下文治院長は平成元年から4年まで、京都府立医科大学整形外科教室の助教授として関節外科を研究、榊田喜三郎前教授、平澤泰介現教授の片腕と称された。
府立医大の現役学生の頃サッカー部員だった関係でFIFA(国際サッカー連盟)の講習会を受け、日本サッカー協会にも関わっているほか、京都パープルサンガのスポーツドクターとしても有名。現在は日本体育協会の認定医師も務めている。
従って、広い領域の整形外科の中でもスポーツ外傷・障害の治療・手術は得意分野のひとつだ。筋肉はレントゲンに写らないため、まずMRIで検査。内出血なども鮮明に見え、症状が瞬時に把握できる。腰椎(ようつい)椎間板へルニアのほかひざの半月板や十字靱帯(じんたい)の損傷が多いが、首や頭の損傷、中でも脊髄(せきずい)損傷は患者の生命や後の社会生清に重大な影響を及ぼすことがある。手術をした人、していない人にかかわらず、スポーツで障害を受けた患者にはリハビリ訓練を受けてもらう。日常生活や第一線への復帰が早くなるからだ。同院ではスポーツ障害の研究を続けている理学療法士6人を配置して、効果的な訓練を行う。
「スポーツ障害はプロの選手でもトレーニングや準備運動を十分にやっているのに起こることがあるわけですから、子どもや学生には、さらに配慮が必要です。そして障害が起これば、できるだけ早く適切な治療を受けることが大切です」(山下院長)急増する関節障害
京都下鴨病院での診療疾患は幅広く、各種腰痛症や椎間板へルニア、脊椎(せきつい)分離症、救急指定病院としての交通事故による外傷など整形外科領域全般にわたっている。中でもいわゆるスポーツ障害に特徴の靭帯損傷への手術例は増加の一途をたどっている。
一方「整形外科の80%は関節外科」(船越理事長)というように、ひざや肩関節の傷害を訴える患者が急増、高齢化が進む京都の実情を浮き彫りにしている。加齢とともに骨が変形し、軟骨の磨滅によって「痛い、歩けない、肩が上がらない」といった症状の除去を求めて、同院に訪れる高齢者の姿が多い。
過度の苦痛の除去に最も効果的なのが人工関節手術で、個々の症状に合わせてチタン、セラミックなどで形成された人工関節を埋め込むが、高度な専門技術を要する。まず、インフォームド・コンセント(患者・家族への説明と同意)を経て、薬やリハビリだけでは完治が困難な場合、手術を勧めている。ひざの場合は、70歳以上の高齢者に圧倒的に多く、とりわけO脚の人には、歩行の困難、苦痛の増加などから手術を勧めている。治療・看護・リハビリは三位一体
万全な手術であっても、新しい関節に慣れ円滑に働かせるためには可動域訓練、筋力訓練、歩行練習といった高いレベルのリハビリが要求される。一度に両ひざの人工関節手術をした例もあり、痛みがとれ長時間歩けるようになった。治療・看護・リハビリを三位一体と考えている。
年間手術数は約700例に上り、しかも毎年増えつつある。「患者さんが待っておられると思うと体むわけにはいきません。人工関節の手術を1日2例を施すこともありますし、その間にひざの前十字靱帯の再建術を2例することもあるほどです」と山下院長は多忙だ。
ときには手術中に事故患者が救急搬入されることも。1日平均の患者数も300人に上り、午前9時からの診察が午後4時にまで延びることもある。
それでも患者に対するモットーはコミュニケーションを大切にすることです。また患者さんにとって一番つらい痛みをまず除去すること。スポーツ外傷は早く治って早く現場復帰。一般患者は早く治って日常生活や社会への復帰も早くできるように考えています」(山下院長)という。
2002年1月6日(日)京都新聞
医療のページ「くらしの医療特集」より:五十肩について
五十肩は、一般的には五十代に多く発症し、肩が痛い、よく動かない、動かすと痛いといった症状を生じる病気です。初期には疼痛が強く、しだいに肩の動きが悪くなってきます。体操などのリハビリテーションや理学療法、消炎鎮痛剤等による治療を行いますが、症状の原因が特定される場合、たとえば腱板炎(断裂)、肩峰下滑液包炎等は五十肩とは区別されており、場合によっては注射が有効なこともあり、また手術が必要な事もありますので自分で判断せず一度医師の診察を受けたほうが良いと思います。
いったん五十肩になると痛みのため肩を動かすことを避けるため、これが肩の動きを一層悪くし症状を悪化させてしまいます。この悪循環を断つためには早期に痛みを押さえ、なおかつ肩関節をできるだけ固くしない運動療法、筋力の訓練が必要になってきます。普段から肩関節のストレッチ運動を心がけまた、保温に努めることが大切です。
副院長 船越登
2003年10月発行 もっと知りたい京都の病院(2003年版)
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京都下鴨病院は、北大路通の高野川に架かる高野橋西詰めに位置する。目の前に高野川のせせらぎが流れ、梅雨時には蛍が飛び交う、実に静かな環境に恵まれている。
1996年7月に船越病院から、京都下鴨病院に名称を変更した。ベッド数は58。入院患者のほとんどが整形外科領域で、そのほかに外科、内科の入院患者を常時10人前後受けている。山下文治院長は、スポーツ認定医(通称スポーツ・ドクター)。医師免許取得者が、日本整形外科学会などの認定を受けるもので、山下院長は、三つの団体の認定医師だが、現在は日本体育協会の認定医師を務めている。FIFA(国際サッカー連盟)の講習を受け、日本サッカー協会へも係わっている。京都パープルサンガの選手も、練習や試合中の障害で、負傷直後に当院でのMRI検査を受けることが多い。
「治療で心がけているのは、どれだけ早く治して復帰させるかです。診断は長年のスポーツ・ドクターとしての経験で、外から見るだけで分かる。初期治療が大事ですね」(山下院長)。障害現場で大切なことは、「負傷直後に圧迫包帯をまく。またアイシングを施す。足の捻挫でも、それをすれば、腫れがぜんぜん違いますから」(山下院長)。椎間板ヘルニアに対しては、通常、安静、腰を引っ張るだけで、7、8割よくなる。同病院では基本的にはその治療をまず施している。手術に至るケースは、症状としては腰部痛、足への神経を圧迫するために足に放散する痛み、足の痺れや親指など筋力が落ちる場合に多い。
そのほか膝半月板、膝の前・後十字靭帯・内・外側側副靭帯損傷。半月板は日常的に手術を行っている。骨折については、手首の骨折と下腿骨折が多い。
スポーツ障害で酷いのは、首、頭の各部位の損傷だ。中でも、脊髄損傷は患者の生命や、その後の社会生活に重大な影響を及ぼすことがある。首の部位での脊髄損傷では、手や足が動かなくなり、腰の部位なら下半身が動かなくなる。手術室は、バイオクリーンルームとして設計されている。手術をした人、していない人にかかわらず、スポーツで障害を受けた患者にはリハビリ訓練を受けてもらう。第1線への復帰や日常生活への戻りが早くなるから。そのために、スポーツ障害の研究を続けている理学療法6人を配置して、効果的な訓練を行っており、競技者や一般患者からも好評を博している。
診療疾患は、腰痛症、椎間板ヘルニア、脊椎分離症、交通事故などの外傷等、整形外科領域全般にわたる。中でも、膝関節の前十字靭帯、内・外側靭帯損傷といった靭帯断裂の手術例は増加の一途だ。
膝や肩関節の障害を訴える患者が急増。高齢社会・京都の実情を浮き彫りにしている感で、加齢とともに骨が変形し、軟骨の磨滅によって、「痛い、歩けない、肩が上がらない」といった症状の摘除を求めて、同病院へ相談・治療に訪れる高齢者の姿は多い。人工関節手術が効果的で、個々の症状に合わせてチタン、セラミックなどで形成された人工関節を埋め込む。高度な専門技術を要すが、山下院長らによって日常的に手術が施され、100%成功している。
新しい関節に慣れ、円滑に働かせるための可動域訓練、筋力訓練、歩行練習といったリハビリも大切で、しかもレベルが要求される。治療・看護・リハビリを三位一体と考えている。痛みがとれ、長時間歩けるようになった患者・家族から感謝されることも多く、関節痛患者にとって大きな福音となっている。
人工関節の年間手術例は50例に上り、しかも毎年増えつつある。昨年までの統計で通算手術件数は378例。「患者さんが待っておられると思うと休めません。手術は年間約800例で週に3回行っており1日平均5.6例。膝の前十字靭帯再建術を1日2例、間に人工関節の手術をすることもある」(山下院長)。
京都下鴨病院のリウマチ患者は400人でほかの病院に比べて圧倒的に多い。全国組織のリウマチ患者の会である「リウマチ友の会」の発行誌に、山下院長がリウマチ手術の権威者として登録されており、リウマチ患者・家族の信頼は極めて厚い。