治療事例紹介

半月板損傷

下記のような症状はないでしょうか?このような症状の時には、半月板損傷を疑います。

  • しゃがみ込むと激痛が走り、次に伸ばそうとすると引っかかった感じがして伸ばしにくい。もしくは、完全に引っかかってしまい伸びなくなる
  • ボールを蹴る時に膝を思いっきり伸ばそうとすると膝の前に激痛が走る
  • あぐらをかくように膝をねじると痛みがある
  • 片足でのジャンプ(ケンケン)ができない

半月板は膝関節の内側と外側に一対(2個)あり、大腿骨軟骨と脛骨軟骨に挟まれて、膝に加わる強い衝撃を吸収する、いわゆる「ショックアブソーバー」の役目を果たします。硬さは硬い消しゴムくらいあります。

当院では年間170例前後の関節鏡下半月板手術があります。半月板損傷で悩まれている方はぜひ一度ご相談ください。

半月板損傷の形態

半月板損傷の形態には下記のような種類があります。

  1. 半月板の長軸方向に沿って断裂する縦断裂
  2. 長軸と直交する方向に断裂する横断裂
  3. 断裂した断片がフラップ状に可動するフラップ損傷
  4. 縦断裂が長くなり断裂した組織が大腿骨顆部を乗り越えて逸脱してしまうバケツ柄断裂
  5. 半月板組織と水平方向に断裂する水平断裂
    (年齢とともに半月板組織が変性して気づかないうちに痛めている状態)

診断方法

診察とMRI検査で診断します。
膝を曲げながら捻じるテスト(McMurray test)、損傷部位の圧痛、そして、膝を過伸展させると痛むテスト(Hyperextension test)などで、ある程度診断をつけて、MRI検査で確定診断とします。

治療方法

断裂が小さい場合や症状が軽度な場合は、保存的治療をおこないます。安静、関節内注射、理学療法(リハビリ)、などです。
合併する損傷(ACL損傷やMCL損傷など)の方が重篤な場合はそちらの治療を優先します。

手術が必要な場合は関節鏡下に、縫合術または部分切除術をおこないます。

若年で断裂部位が関節包近くである場合

縫合術が選択され、関節鏡下に断裂部を縫合します。関節包近くの半月板組織には毛細血管が発達していて縫合すれば癒合する可能性があるからです。縫合した際には1~2週間は膝装具で固定します。
スポーツ復帰は術後3ヶ月となります。

縫合が困難な場合

断裂している半月板組織のみを関節鏡下に切除します。
術後は特に固定や荷重制限は不要ですが、筋トレなどのリハビリが必須で、スポーツ復帰には6~8週間は必要です。

膝関節所見の例

  • 一見正常な内側半月板

  • 詳しく調べると断裂しており、めくり返る

 

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