治療事例紹介

前十字靱帯(ACL)損傷リハビリテーション

当院では、スポーツ選手における前十字靭帯(ACL)損傷後の競技復帰のために、各個人の状態・スポーツ種目に応じたリハビリテーションを積極的におこなっています。
ACL損傷の場合、受傷から手術まで通常約3週間としていますが、学校など個人の事情により手術までの期間がある場合には、体力や筋力などの低下を防ぐためのトレーニング指導をおこないます。

また、靭帯の部分損傷では、手術をせずに保存的にリハビリテーションをおこない、競技復帰を目指します。

再建術後のリハビリテーションにおいては、再建靭帯に負担をかけることなく、積極的な可動域・筋力訓練等をおこない、競技に必要な機能を早期に回復することが重要となります。

私たちは、一度失われた膝の運動機能を再び獲得するために、個々に応じた様々なリハビリテーションプログラムを用意しています。また、競技復帰に際しては、期間中の体力低下を防ぐための全身コンディショニングやストレングスを含め、再受傷やその他のケガや障害を防ぐための予防プログラムを実施し、競技復帰までを幅広くサポートしています。

当院での復帰スポーツ種目例

 

サッカー・バスケットボール・バレーボール・ラグビー・アメリカンフットボール・野球・ハンドボール・バドミントン・柔道・剣道・スキー・スノーボード・ラクロス・相撲・テニス・ゴルフ・水泳・エアロビクスなど

ACL再建術後リハビリテーションの流れ

※一般的な例であり、退院やスポーツ復帰の時期などは個人によって異なることがあります。

入院

術後

    • 筋力測定(Cybex)
    • 関節可動域測定
  • 筋力測定(Cybex)

術後1日目~

    • アイシング指導
    • 関節可動域・筋力訓練
    • 中周波による筋刺激
    • 松葉杖による部分荷重歩行訓練
    • 全身コンディショニング(持久力・上半身体幹筋力etc…)
  • 上肢エルゴメーター

術後1週~

  • 松葉杖なしでの全荷重歩行
  • 日常生活動作訓練(階段昇降など)

術後2週

退院

外来

退院後~3ヶ月

  • 可動域・筋力訓練
  • 基本的な運動動作訓練など
  • 全身コンディショニング(持久力・上半身体幹筋力etc…)

3~4ヶ月

基本的なアスレチックトレーニングで、スポーツ復帰に必要な筋力・動作の習得。

  • 大腿四頭筋筋力強化

  • ハムストリングス筋力強化

  • スクワット動作

  • 基礎練習の参加→ジョギング開始
  • 左右差改善の為の筋力トレーニング→ステップ・サイドステップなど
  • バランストレーニング→バランスボード・マットトレーニングなど

筋力や体組成の測定は必要に応じて実施いたします。

  • サイドステップトレーニング

  • BAPSを用いたダイナミックバランストレーニング

4~5ヶ月

競技特性を考慮したアスレティックトレーニング。

  • 具体的な練習・試合参加に必要な筋力・動作の習得
  • 部分的練習の参加→ランニング開始
  • ジャンプ動作・方向転換、アジリティ・ラダートレーニングなど
  • ラウンジ動作

  • 片足スクワット

  • アジリティ・ラダートレーニング

5~6ヶ月

  • 競技復帰を目指したアスレティックトレーニング。

    • 高いパフォーマンスの中での筋力・動作の習得
    • 通常練習の参加→ダッシュ開始
    • カッティング、敏捷性・スピードトレーニング
    • 動作時のバランストレーニングなど
    • 筋力再測定
  • 敏捷性・スピードトレーニング

6~8ヶ月

  • 再受傷予防のためのトレーニング。

    • 再受傷を防ぐ膝・体の使い方・動作の習得
    • 個別に合わせた動作トレーニング
    • 競技復帰・試合参加
  • 再受傷予防のためのトレーニング

 

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