全人工膝関節置換術(TKA)

外出時に和式トイレしかないと大変困りませんか？
交差点を渡るときに、青信号のうちに向こう側まで渡りきれるか不安になりませんか？

変形性膝関節症（膝OA）が進行すると膝関節軟骨の損傷が広い範囲に及び、膝の痛みが強くなります。
すると、下記のような症状が生じます。

• 歩くことができる距離が100mくらいに短くなる
• 階段では手すりが手離せなくなる
• 足を交互に上り下りすることができなくなる
• 膝がまっすぐ伸びなくなる
• 正座はおろか、しゃがむことができなくなる

• 図のような膝X線画像は、関節の隙間が消失し、骨の角がとがっている状態です。9割がたの人でO脚変形が進みます。Ｘ脚変形が進む場合も稀にあります。

  ここまで重症化しますと、人工膝関節置換術（TKA）の適応となります。
  京都下鴨病院では、過去10年間で776例の手術症例を重ね、豊富な実績があります。

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  O脚変形した膝関節

手術の特徴

手術適応は慎重に決定されます。また、全身状態の厳密な評価も重要です。
内科などのかかりつけ医がいる場合は、情報提供をお願いして現状をきっちり把握します。麻酔科ドクターによる術前チェックをおこないます。

以上のようなプロセスを経て手術が可能と判断されたら手術予定を組みます。

手術をご希望の方は、かかりつけの整形外科がいらっしゃる場合はできれば紹介状を持って来院ください。
紹介状なしでも問診と診察をさせていただきますので、受付にお尋ねください。

• 手術時間は1時間半ほどで完了します。術後早期から歩行が可能となり、約4週間の入院で階段昇降が可能となり、退院となります。

  退院後は週に1回程度の外来通院でリハビリをおこない、さらに筋力をつけていきます。
  患者さまによってはしゃがみこみが可能となり、リハビリをかなり頑張っていただければ正座が可能となる方も希にいらっしゃいます。

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  人工膝関節インプラントの一例

手術により痛みは軽減し、O脚は矯正されまっすぐの脚になり、買い物や旅行を以前のように楽しむことができるようになります。ハイキングやグラウンドゴルフを毎週のように楽しむ方もいます。

【動画】正座が可能な人工膝関節置換術

両膝の人工膝関節置換術を同日に行なった70歳代女性、手術から1年7ヶ月後の様子です。（再生時間：1分32秒）

手術後にしゃがみ込みや正座が可能な患者さまがいらっしゃいます！膝の痛みでお悩みの方は一度ご相談ください。